「上巳(じょうし)の節句」・・・・・・桃の節句
本日、「編集手帳」を読んでいますと、現代のひな祭りの謂れが載っていました。
東京都中央区の日本橋にかって「十軒店(じっけんだな)」と呼ばれる地名がありました。仮設の店が通りの
両側に10軒立ち並んでいたことに由来するといいます。
3月の桃の節句が近くなると「ひな市」が立つことで知られ、江戸時代後期に刊行された「江戸名所図会」には
、ひな人形を求める人たちでにぎわう様子が描かれています。
桃の節句は「上巳(じょうし)の節句とも呼ばれます。平安時代には草木や紙で作った「人形」にけがれを移し
、水に流して厄をはらう「上巳のはらい」が行われていました。
源氏物語「須磨の巻」には、光源氏が陰陽師を召しておはらいをした人形を舟に乗せて海に流す場面があります。
これに貴族の子女が人形で遊んだ「ひいな遊び」が融合し、現代のひな祭りに近い形になったといいます。
乳幼児死亡率が高かった時代、子供の邪気をはらうことや健やかな成長への願いは切実だったのでしょう。急激
な少子化が進む今も、それは変わりませんね。
<雛飾る不安だらけの世に生きて>(高梨昇一郎)
コロナ禍や頻発する災害、そして戦争。せめておひな様で心を和ませ、子供たちに幸せな未来が訪れることを祈
りたい」。と最終章は結ばれていました。
子供たちの幸せ、利益のために私たちには何ができるのか??巷では、保育所・家庭での虐待が止まりません。
乳幼児期の養育について何が大切なのか、もう一度原点に立ち戻って考えてみたいものです。