<うまいことを言う人より、うまいものをくれる人を信じなさい>
「編集手帳」を読んでいますと、上記の言葉に心惹かれました。近頃は<うまいもの>
だけでは人の信用を得るには足りないらしい。
「環境に配慮のない商品は消費者から選ばれにくくなっている」。
「試食」を再開した百貨店。
「お中元商戦が始まっている。以前、某デパートのポスターにこんな宣伝コピーを見た
ことがある。<うまいことを言う人より、うまいものをくれる人を信じなさい>
先日、本紙で贈答品の変化を伝える記事を読んだ。近頃は<うまいもの>だけでは人の
信用を得るには足りないらしい。ハムメーカー各社が外側の包装箱を続々と軽量化して
いるという。
一部のギフトで紙の使用量を3割減らした伊藤ハムは「環境に配慮のない商品は消費者か
ら選ばれにくくなっている」。最も変わったのは、お金を使う人の意識かもしれない。
投資のほうはどうだろう。勢いづく株価を怖怖と眺めてしまう。日経平均は週明け、3万
2000円台まで上昇し、バブル後の最高値を33年ぶりに更新した。経済の実力を的確に
示すのかどうか。泡が弾けた当時の混迷を思い出すと、どんな気持ちで受け止めていいか
わからない。
東京では食品売り場の「試食」を再開した百貨店がある。コロナ禍が3年余りも続いたせい
か、消えていたことにさえ気づかなかった。株とは比べようもないちっちゃな経済の変化
だが、どこか安心感がある」。と当コラムは結ばれていました。