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<ぼっかけをのせたうどんを食べたら、・・・>

2020年11月26日

<ぼっかけをのせたうどんを食べたら、冷えた体に沁(し)み渡るだろう>

本日、「編集手帳」を読んでいますと、何やら神戸の名物料理「ぼっかけ」の文言が目に飛び込んできました。何のことだろう
と興味をそそられました。

牛スジとコンニャクを甘辛く煮込んだ神戸の名物料理「ぼっかけ」は「ぶっかけ」がなまったといわれています。元祖的な食べ
方はうどんだといわれています。

相場英雄さんの警察小説「アンダークラス」(小学館)に刑事が寒風に吹かれながら、うどん屋の前で足を止める場面がありま
した。<ぼっかけをのせたうどんを食べたら、冷えた体に沁み渡るだろう>と思います。

阪神大震災で、被害の大きかった長田地区の景色です。悲痛な天災から暮らしの匂いを取り戻した街の象徴として、うどん店が
描かれていました。来年のカレンダーが手元に届いたとき、この場面を思い出しました。

阪神の大地震から25年の節目となった年が残りひと月ほどで去り、次に東日本大震災から10年となる年を迎えます。「復興した
日本を世界に見てもらいたい」と五輪に絡めて言う人がいるけれど、どこか抵抗を覚えてきました。家族を失うなどつらい経験
をした人たちには、復興したと過去形で口にできる言葉ではあるまい。

先の小説で相場さんは、きれいに区画整理された街を「地元の方が懸命に再興された証拠」と言うにとどめます。心を砕いた情
景描写でしょうね」。と当コラムは結ばれていました。

この最終章の文言を読んで教員をしていた頃のことを思い出しました。阪神・淡路大震災の9年後、兵庫県の教育委員会の委嘱
で被災9年後の生徒のケースの発表を行い、それがNHK「クローズアップ現代」に取材され、全国に放映されました。被災9年
を経過しても復興はまだまだですという提言でした。ここ最近阪神大震災で祖母を亡くし、続いて奥さんを亡くした元教職の知
人に出会いました。管理職を続けながら、残された3人の子どもを育て上げた話には思わず涙が零れました。最終章のきれいに
区画整理された街を「地元の方が懸命に再興された証拠」心を砕いた情景描写・・・心が痛みます。

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