<三才/私に過去はなかった/五才/私の過去は昨日まで>
本日、「編集手帳」を読んでいますと、詩人の谷川俊太郎さんの「生長」という詩の紹介があり、何が始まるのかなあと興味を
そそられました。
詩人の谷川俊太郎さんは「生長」という詩の出だしで、小さな子供が感じる過去の時間をこう記しています。<三才/私に過去
はなかった/五才/私の過去は昨日集計地
誰しも大人になれば過去の時間はずっと延びます。そこそこ長い時のようにとらえてきたのですが、感覚を狂わされる思いがし
ました。きのうの速報に飛び交った「過去」は1年とたっていません。
東京で、神奈川で、埼玉で・・・新型ウイルスの1日あたりの感染者が各地で過去最多となりました。全国の集計値も初めて2
000人台に達し、「冬コロナ」がいよいよ勢いを増してきました。
年末年始が近づきます。忘年会にクリスマス会、小旅行や帰省・・・思い描く近々の未来を、立ち止まって考え直す人は多いに
ちがいないですね。怖いのは感染の波がどこまで高くなるか分からないことでしょうね。お年寄りや持病のある方は、細心の注
意を払ってウイルスが好むという寒い乾燥の季節を乗り切っていただきたいものです。
きのうはもう一つ、過去最多を告げる悲痛な報に接しました。児童相談所が対応した虐待が昨年度、19万を超えたといいます
。つらい過去の時間を抱く子供がこんなにも」。と当コラムは結ばれていました。
谷川俊太郎さんの<三才/私に過去はなかった/五才/私の過去は昨日まで>には、なるほどと思いましたね。大方の人の記憶
は、五才くらいからと聞いていますが、私自身の記憶も五才くらいからちらほらです。私の二女は、私が十分手をかけれたのは
三才半まで。勤務校の都合でした。しかし、二女には、その記憶は一切ありません。近頃、語って聞かせました。最終章に虐待
の話が登場し、<つらい過去の時間を抱く子供がこんなにも>と結ばれていますが、子供にとって人格の基礎が一歳半までに形
成されることを考えると、母親教育の充実と社会で子育てをしていく必要性を痛感している今日この頃です。
カウンセリング 神戸市 カウンセリング恵(めぐみ)