• オープンしたきっかけ
  • コンセプト
  • カウンセリングの流れ
  • 料金について
  • カウンセラーの紹介
  • お客様の声
  • 会社概要

<両手一杯の「ことば」セラピーと心の松明(たいまつ)・羅針盤>⑬

2019年8月12日

<両手一杯の「ことば」セラピーと心の松明(たいまつ)・羅針盤>⑬

母の最期に共有した<星野富弘さんの世界>

母は年末に体調を崩し入院しました。年明けに検査結果が出るということで心配をしていたのですが、案の定<癌>と診断され、心が痛みました。余命は4ヶ月でした。毎日、見舞いに行きましたが、母の大好きな花束と何がいいかの思案の末、星野富広さんの<愛、深き淵より>と<鈴の鳴る道>を携えて病院に行きました。

星野富弘産と云えば、1946年生まれの元中学校の体育教師で、クラブ活動指導中に頸髄を損傷し、頸から下の運動機能を失いました。9年間に及ぶ入院中、口に筆をくわえて詩や絵を書き始めました。

<鏡にうつる顔を見ながら 思った もう悪口を言うのはやめよう 私の口から出たことばを 一番近くで聞くのは 私の耳なのだから>    ☆            ☆

<木は自分で 動きまわることができない 神様に与えられたその場で 精一杯枝を張り 許された高さまで 一生懸命伸びようとしている そんな木を 私は友達のように思っている>

感動しますね。自分で動きまわることのできない星野さんにとって、木はまるで友達のように思えたんですね。木の伸びようとする一生懸命な気持ちが伝わってきて、自分に重ね合わせてみたんですね。

<あはれ花びらながれ をみなごに花びらながれ をみなごしめやかに語らひあゆみ うららかの跫音(あしおと)空にながれ・・・・・・>

「三好達治の<甃(いし)のうへ>という詩を暗誦しているうちに、その詩の花びらのように、さわやかな空を漂っている、そんな気持ちになれたんですね。

何もできないで、ずっと上を向いて寝ていて、眠れない夜などには、いくつか覚えていた詩を何度も何度も暗誦していました。そうしたら、いつしかその詩の世界に入っていって、次から次へと出てくる苦しみが、しだいに薄れていったんです。もしこのまま生き続けることができたら、最も大変な時に助けてくれたこの詩のような言葉を、心の中にいっぱい貯えたいと思いました。」

<私がどんなに絶望しようが、 どんなに生きたくないと思おうが、 いのちというものが 一生懸命生きようとしている。>

<いのちというのは、 自分だけのものではなくて、 だれかのために使えてこそ ほんとうのいのちではないだろうか。>

<私は、若い人たちに「志」という言葉を贈りたいと思います。人間、希望や目標がないと、ただ、ふらふらとさまよう人生になってしまいます。何か目標ができると、苦しみや辛いことがあっても、それ自体は試練に過ぎなくなります。先がなかなか見えない時代ですが、<人間、いかに生きるべきか??>という原点に返って、<志>を胸に生きていただきたいと思います。>

<誰かのため>に使えてこそ、本当の命。若い人は<志>を持って生きてほしい。・・・・・・。星野さんのこの純粋で素晴らしい心からの発想にエールを贈りたいと思いました。

参考文献:「たった一度の人生だから」日野原重明・星野富弘著

カウンセリング 神戸市   カウンセリング恵(めぐみ)

 

どんなに