• オープンしたきっかけ
  • コンセプト
  • カウンセリングの流れ
  • 料金について
  • カウンセラーの紹介
  • お客様の声
  • 会社概要

<両手一杯の「ことば」セラピーと心の松明(たいまつ)・羅針盤②

2019年8月1日

<両手一杯の「ことば」セラピーと心の松明(たいまつ)・羅針盤>②

① 母の遺訓と宮沢賢治の世界(NO、2)

賢治の世界には、「正義」や「公平」「理想郷」の姿が描かれています。宮沢賢治は、東北の貧しい農家の人々を救うための人生を貫いた人でした。農学校の教壇に立ち、学生達に「人生の喜びと悲しみ」を語った人でした。賢治は明治29年に岩手県で生まれています。私の祖父は、明治27年生まれ。私の尊敬する<松下幸之助氏>も<教育学者で哲学者の森信三先生>も同世代の生まれ。<何だか不思議だなあ?!>と思っています。私の祖父は農林学校の卒業で長い間、兵庫県の<米の検査員>をしていました。賢治は農学校の教壇に立った人。明治生まれのこの方たちの気骨に今更ながら、共振・共鳴し、深い感動を憶えます。

賢治は、その生涯を東北の貧しい農民のための活動に捧げ、わずか37年という短い一生を終えました。多くの苦しむ農民の姿を見た賢治は、<世界全体が幸福にならない限りは、個人の幸福はあり得ない><人はまことを求める。真理を求める。本当の道を求める。人は善を愛し道を求めないでいられない。それが人の性質だ>と、述べています。私たちの心のなかには、<真理を求める羅針盤>が備わっていることを示唆しています。

私も、いま、改めて、<何故、生きるの???>と、問われれば、<真理を求めて、日々研鑽して生きる>と答えます。

賢治の作品には、<命の多様性>から<基本的人権>が謳われているように思います。<風の又三郎>では、<自分を外(ほか)のものとくらべることが一番はずかしいことになっているんだ。僕たちはみんな一人ひとりなんだよ。><セロ弾きのゴーシュ>にも、<ではあなたにはわからないんです。わたしらのなかまならかっこうと一万言えば一万みんなちがうんです>と。

このように、<基本的人権>とは、<多数決では、決められないものがある><多数決では、奪えないものがある>人は完全ではない結果、99パーセントの多数決で支持された意見であっても、その意見が正しいという保証はないのです。私の長女は、中年になってから、私に、小学校時代の<みんな、同じでよい>教育に疑問を呈していました。私は、それを聞き、ほんとに心が痛みました。

私たちは今、<日本国憲法>で保障された<基本的人権>を享受する日々を送っています。それは、人が人として生まれたことで、当然に享受する権利です。人類の歴史は、<人権獲得>の歴史であって、そのための犠牲の歴史だったんでしょうね。

<人というのは、人のために何かしてさしあげるために生まれてきた>曾祖父・祖父母・父母の生きざま、尊敬する先人たちをみていて、そう思う今日この頃です。

参考文献:「法律家から見た賢治」作花知志著

カウンセリング 神戸市  カウンセリング恵(めぐみ)