<両手一杯の「ことば」セラピーと心の松明(たいまつ)・羅針盤>⑭
<長女の「お絵描きデビュー」と「のび太」の世界>
長女が物心ついた頃、<実家の上の間>の漢文の習字が書かれた古い襖の下方に<ドラミちゃん>の絵を描いていました。実家の弟から聞いて<さどかし、絵描きになった気分で上等の和紙の上に描いたんだなあ!!>と、可笑しくなってきて笑いが込み上げてきました。
あれから40年経った今、長女は、趣味の世界を見つけ<イラスト展>に挑戦しています。
最近の東日本大震災を経て、ようやく<のび太>の地位は高くなってきたようですね。大震災により、私たち日本人の多くは、地域社会、家庭、仲間の絆やつながりの大切さを再認識し、その結果、ガツガツと未来にチャレンジするのではなく、自分の身の丈に合ったのんびりと前向きで優しい日々を送ることの大切さを噛み締めたようです。まさに<のび太的生き方>ですね。
くじけてもくじけてもダルマさんのように立ち上がり、それでいて決して無理はし過ぎないで自分のペースで物事に取り組む<のび太的生き方>に多くの読者が共感したのでしょうね。
<いじわるされるたびに しんせつにしてやったらどうだろう。> 心優しいいじめられっ子、のび太のモデルは藤子/F・不二雄自身であるようです。のび太くんが、ジャイアントにいじめられてドラえもんに助けを求めるのは定番の流れですが、あるときドラえもんはこう言います。<いじわるされるたびに しんせつにしてやったらどうだろう。>
のび太くんは<そんなばかな>と驚きますが、ドラえもんは、仕返ししても、又、仕返しされるだけできりがないから、逆に親切にした方が心が通じて意地悪されなくなると考えたのです。
<感じの悪い人>に出会ったら、人付き合いを学ぶチャンスと捉えるのです。キング牧師は、非暴力抵抗の根底にあるのは、人間に対する愛だと言っています。意地悪にも愛をもって応じるという発想に気づかせてくれます。
(次に続きます)
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