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<両手一杯の「ことば」セラピーと心の松明(たいまつ)・羅針盤>①

2019年7月31日

<両手一杯の「ことば」セラピーと心の松明(たいまつ)・羅針盤>①

① 母の遺訓と宮沢賢治の世界(NO、1)

母は終戦後、旧家に嫁いで苦労しました。今、思えば、そんな母の苦労と犠牲のもと、現在の私があるのだと改めて感謝の思いで一杯になります。聡明な母でしたので、おそらく母本人も自分自身に言い聞かせ、口ずさんでいたであろう宮沢賢治の<雨二モマケズ>の詩を私の小学校高学年の時代に<暗誦しなさい>と勧めました。この詩は、宮沢賢治の死後、残された手帳に書きとめられていたのを発見されたものだそうです。漢字とカタカナだけで書かれたこの詩は、宮沢賢治がどんな人になりたいと考えていたかをうかがい知ることのできる、とってもいい詩ですね。

宮沢賢治は<からだに刻んで行く勉強>が大切だと言いました。<知行合一>ということですね。私自身も、<実践>とか<行動>を大切に生きてきました。38年間、生徒たちとともに<教育現場の実践者>として全うできたことに深い喜びを感じます。

頭や心ではなく、<からだ>というところが賢治らしいですね。身体に刻むように、自分と一体となるように覚えた言葉は、自分の中に生き続け、現在までしっかりと、支えてくれています。

雨二モマケズ    宮沢 賢治

「雨二モマケズ 風二モマケズ 雪二モ夏ノ暑サ二モマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 欲ハナク 決シテ瞋(いか)ラズ イツモシズカニワラッテイル 一日ニ玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタべ アラユルコトヲ ジブンヲカンヂャウニ入レズニ ヨクミキキシワカリ ソシテワスレズ 野原ノ松ノ林ノ陰ノ 小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ 東ニ病気ノコドモアレバ 行ッテ看病シテヤリ 西ニツカレタ母アレバ 行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ 南ニ死ニサウナ人アレバ 行ッテコハガラナクテモイゝトイヒ 北ニケンクヮヤソショウガアレバ ツマラナイカラヤメロトイヒ ヒデリノトキハナミダヲナガシ サムサノナツハオロオロアルキ ミンナニデクノボートヨバレ ホメラレモセズ クニモサレズ サウイフモノニ ワタシハナリタイ」

賢治の心からの願いが伝わってきましたね。小学校時代に暗誦したこの詩は、今でも、しっかりと脳裏の中に納まリ、生き続けていました。教師になりたての頃、<弱者に寄り添う教師でありたい>という<希望>と<熱意>は、今思えば小学校時代から自ずと培ってきたものかもしれないと思えてきます。・・・(次回に続きます。)

 

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