<知識は黄金の壺(つぼ)、誰にも盗めず>
本日、「天声人語」を読んでいますと、ミャンマーの話が出てきて興味をそそられました。
「ミャンマーの最初の王は選挙によって選ばれました。そんな伝説があることを根本敬著「物語 ビルマの歴史」で学びました。
人間たちははじめ仲良く暮らしていましたが、だんだんと欲深くなり、対立や犯罪がはびこるようになりました。
そこでみんなで話し合い、一人の王を選んで安寧に統治してもらおうと決まったといいます。素朴なお話ですが、伝説が人々の
誇りになることもあります。アウンサンスーチー氏もかって民主化運動のなかで引き合いに出したそうです。
民主化への動きが進んでは武力で潰されます。ミャンマーで1948年の独立以来、繰り返されたことがまた起きてしまいました。62年、88年、そして今回の軍事クーデターです。選挙で国軍系の政党が大敗するとみるや、結果をなきものにしました。
直前までスーチー氏が率いていた政権は、ロヒンギャ迫害問題では国軍にずいぶん遠慮しているように見えました。しかしその
程度では十分でなかったのでしょうね。国会に「軍人枠」を定める憲法の改正をめざす動きを、軍は許しませんでした。
軍隊が力を持つ国では起こりがちですが、ミャンマーでも軍は傘下に企業を持ち、経済活動に携わっているといいます。彼らが
守ろうとしているのは軍の利権か、軍人の名誉なんでしょうか。人々の目と耳をふさぐため、インターネットまで遮断しました
。
この国のことわざに<知識は黄金の壺、誰にも盗めず」があります。ここ数年の民主化の歩みから、人々は経験と知識を深めた
はずです。軍への抗議行動が続き、国際社会の支援を求めています」。と当コラムは結ばれていました。
「ミャンマーの最初の王は選挙によって選ばれました。人間たちははじめ仲良く暮らしていましたが、だんだんと欲深くなり、対
立や犯罪がはびこるようになりました」の序章の部分には人間が犯しやすい業のようなものを感じました。民主化が長く続いてい
くためには、大衆の一人一人の支援が必要なんですね。この国のことわざに<知識は黄金の壺、誰にも盗めず>という黄金律があるのですね。本当にその通りと思います。人々の経験と知恵で民主化が復活しますようにと祈らずにおれません。グローバル化し
たこの地球。国際社会の温かい応援が是非とも必要ですね。
カウンセリング 神戸市 カウンセリング恵(めぐみ)