<純粋な楽しさ、涙、そして忘れられない瞬間・・・・・・>
本日、コラム「天声人語」を読んでいますと、手塚治虫の<鉄腕アトム>が目に跳び込んできました。
1週間に1本、テレビのアニメ番組を作ります。そんな前代未聞の仕事に、手塚治虫が挑んだのが、1969年代のことでした。大変な手間と経費が予想され<バカな計画をしたものだ>と、周囲から言われたそうです。
その作品<鉄腕アトム>は大人気になりましたが、スタッフの疲労は蓄積しました。<みんなをささえていたものは、われわれは開拓者なんだというプライドだけでした>と著書にあるようです。
その後も数え伐れない開拓者たちによって前へ進んできたのが日本のアニメのようです。数多くのスタジオのなかでも、京都アニメーションはきめ細かい作画で知られるようです。そこで制作に打ち込む人たちを、火災が襲いました。
出火当時は70人以上がいて、すでに30人を上回る犠牲者が出ています。ガソリンのような液体をまいた男の身柄が警察に確保されました。放火だとすれば、その卑劣さは一体どこから来るのでしょうか??
地元に根差し、地元から愛されてきたスタジオです。人気テレビアニメ<けいおん!>には加茂川と高野川が合流する鴨川デルタが登場し、別の作品には京阪電車沿線の風景があります。そんな京都への思いも灰にするかのような蛮行です。
作品は海外でも評価が高く、火災のニュースは世界に伝わりました。タイトルの上記の英語の書き込みがネットにあったようです。<純粋な楽しさ、涙、そして忘れられない瞬間を与えてくれたスタジオと従業員たち。彼らのことを思い、祈ります>
若い知人が志していたアニメの世界。アメリカ人の知人が何より愛していたというアニメの世界と歌舞伎。心が痛みます。 日々、世の中を元気にする創作活動に勤しんでいる人たちにあってはならない不祥事。心よりご冥福と回復をお祈りします。
カウンセリング 神戸市 カウンセリング恵(めぐみ)