<素直な心とは?>・・・・・・松下幸之助
素直な心とは、私心なくくもりのない心というか、一つのことにとらわれずに、物事をあるがままに見ようとする心と
いえるでしょう。
お互いが素直な心になれば、いていいこと、してならないことの区別も明らかとなり、また正邪の判別もあやまること
なく、何をすべきかもおのずとわかってくるように、あらゆる物事に関して適時適切な判断のもとに力強い歩みができ
るようになってくるのではないかと思います。
私心なくくもりのない心というのは、母の遺訓である<ピュアな心>と言い換えることも可能かとも思います。一つの
ことにとらわれずに、物事をあるがままに見ようとする心とは、西田幾多郎の哲学とも通じると思いますし、私が高校
時代から大切にしてきた<真理の探究>とも重なると思いました。
松下幸之助の素直な心の効用十カ条に<禍を転じて福となす>という文言があります。
素直な心になれば、危機に直面してもこれをチャンスとして受けとめ、<禍を転じて福となす>こともできるようにな
るとあります。松下哲学はいつ読み返しても新鮮です。復習の意味でも、普段から手元において読み返したいものだと
思っています。