「見テ 知リソ 知リテ ナ見ソ」・・・柳宗悦(やなぎむねよし)
柳宗悦の書物に「心(こころ)うた」という本があります。私たちはとかく予備知識を用意して現地に向かうことをよしとしています。それはそれで大切なことですが、時と場合によっては、いったん身につけた知識を捨てることも重要ですね。
この言葉は、頭でっかちな対象を分析する危険から、私たちを引き上げてくれます。「見テ 知りソ 知リテ ナ見ソ」を
呪文のように唱えながら、対象に迫るしかないですね。
対象にのみこまれそうになったとき、この言葉を繰り返し唱えたいものです。西田幾多郎の<知を愛する>という言葉が彷彿としてきました。