<河豚(ふぐ)刺身何しんみりとさすものぞ>・・・中村汀女
本日の「編集手帳」を読んでいますと、フグの記事が書かれていて興味津々
読破しました。ふぐの食べ方には2種類あるらしい。ふぐの産地がここ数年は
北海道が全国1位らしい。かっての従来の名産は深刻な不漁が続いているら
しい。気候変動の影響は避けられないらしい。最終章のフグのパチパチは面
白くッて笑ってしまいました。
「大皿にきれいに並べてあるフグの薄造りに、豪快な食べ方があるらしい。円
を描くように何枚もすくって、「メリーゴーランド食い」と呼んだお金持ちが
いるとか
ホトトギス派の俳人、中村汀女に対照的な一句がある。<河豚(ふぐ)刺身何
しんみりとさすものぞ>。食べ方はたぶん一枚一枚だろう。高級魚を前にただ
喜べばいいものを、なぜしんみりするのか。よく分からないまま共感するのは、
人の心の妙な部分が詠まれているからかもしれない。
最近、フグに驚かされた。瀬戸内海や西日本が主な産地だったが、ここ数年は
北海道が漁獲量で全国1位になっているという。
水産庁は海水温の変化に伴い、生息域が移ったとみている。かといって、北の
海が豊かになったということではない。サケ、サンマ、ホッケといった従来の
名産は深刻な不漁が続いている。ホッケの干物はかって居酒屋の皿からはみ出
すほど大きかったが、小ぶりになって久しい。
気候変動は言わずもがなだろう。多くの魚にまぶたはないが、フグはまばたき
をする珍しい生態がある。慣れない場所に越してきて、目をパチパチしていな
いだろうか」と当コラムは結ばれていました。